備長炭

備長炭(びんちょうずみ、びんちょうたん)とは、木炭(白炭)の一種である。ウバメカシのみを備長炭と呼ぶ向きもあるが、実際は、樫全般のことを言い、青樫等も広く使われる。

概要
江戸時代の元禄年間に、和歌山県田辺市の備中屋長左衛門が作り始めたのが由来となっている。材料に樫を使い、高温で蒸し焼きにし、窯の外で素灰と呼ばれる灰を掛けて消火するため、きめが細かい良質な炭となる。一般に火力が強いと言うが、本来は黒炭よりも低温で長時間燃焼している。煙が出ず雑味が付かないため、炭火焼を売り物にする料理屋(鰻屋、焼き鳥屋)などで重宝される。本来、樫による白炭のみが備長炭とよべるものであるが、製法等が広く伝わったことから、白炭全体に用いられるようになった。

特に、産地については、見分けがつきにくいことから、外国製かつ樫以外の材料を用いているにもかかわらず備長炭と名乗るケースが見受けられる。こうしたことは、2004年、中国が森林保護を名目に炭の対日輸出を取りやめたところ、日本国内の備長炭の流通量が減ったことからも裏付けられる。

上記の通り、備長炭の定義が広がってしまい、かつ、偽物の流通もあるため、和歌山県産の備長炭を特に紀州備長炭と呼んで差別化をはかり、備長炭の品質・伝統を維持している。その様な中、2006年10月27日に地域団体商標制度の認定第一弾として、紀州備長炭が地域ブランドとして認定されるに至った。

また、最近では燃料として使うだけでなくさまざまな用途に利用されている。たとえば、備長炭は無数の小さな空洞に化学物質を取り込むことができるために、飯を炊くときに入れてカルキ臭を取り除いたり、下駄箱に入れて靴の臭いを取り除いたり、部屋に置くことで空気を浄化したりするのにも使われている。また、備長炭は普通の黒炭よりもかたくて叩くと金属音がするため、風鈴や炭琴(たんきん、木琴のように楽器として使う)に加工することができる。

生産量日本一は和歌山県の旧南部川村だったが、平成の大合併後に日高川町となった。


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